まずは腫瘍内科セミナーを開催してくださった先生方、事務局の方々に感謝申し上げます。 私自身は研修医１年目の内科志望で腫瘍学にも興味があること、消化器内科などローテート時に癌患者をみる機会があり参加した次第です。
　セミナー内容に関しては、グループワークを主体とした内容であり経験が豊富な先生方と議論できる機会は貴重で良い経験になりました。癌患者を治療から人生全体までをストーリー立てて考えることは実際に癌患者さんを診療する上でどのようなことが重要かや患者本人がどのようなことを考えるのかを想像するのに生かせそうです。また、実際のがん患者さんの講演が個人的にとても心に残りました。治療中に患者さんが思っていることや考え方などを生の声で聞けることは今後の診療での患者さんへの配慮やより良い医療につながると思います。
　講義に関しては、マクロな話が多くわかりやすいところが良いと感じましたが個人的にはその場で腫瘍や内科的な知識が確実につけられるもう少し踏み込んだ内容があればよりよかったと感じています。グループワークでももう少し自分が癌患者を治療していく計画を立てて、具体的に薬や問題発生時の対応まで考えるセクションがあれば医師として確実な成長を得られたと思います。参加者も研修医以上が多く、医学生も腫瘍内科に興味を持った学生であるので臨床的にミクロな議論も可能であると思います。実際的な知識や経験が多少あるだけでもそのフィールドで働くときに積極的に動くことができ、さらに腫瘍内科の内容に興味をもてる可能性が高いと思います。具体的には癌患者が救急外来を受診したときの考え方や対応のケーススタディ、抗がん剤治療の具体的設定と治療評価判定や薬剤の予防投与のケーススタディ、治療中の患者が発熱などトラブルを起こした時のケーススタディなどを考えます。