医学生・研修医のための腫瘍内科セミナー

■医学生・研修医のための
腫瘍内科セミナー(MOS2025 in Summer)報告

セミナー報告 Aグループ

腫瘍内科セミナーへの参加を検討している医学生・研修医の皆様に向けて、私が琵琶湖のほとりで過ごした夏の2日間の体験を記します。

会場のホテルに早めに到着した私は、湖を一望できるロビーで、国家試験対策の動画に没頭していました。1週間後に病院の採用試験を控え、焦りを抱えたままセミナー会場へ向かいました。
 Aグループのテーブルには、東北や関東、東海、関西など全国各地から集まった医学生や研修医が次々と着席し、自然に自己紹介が始まりました。
 情熱的な開会挨拶の後は、がん診療に関する講義に続き、2日間にわたるグループワークが始まりました。テーマは“Cancer journey”―1人のがん患者の人生と治療経過を創造し、最後に発表するというものです。私たちの班は、根治不能な進行性膵がん患者の“勝部茂雄”を想像し、その生い立ちや職業、家族構成、性格等を話し合う中で、がんと共に生きる人の幸せを真剣に考えるようになりました。

セミナー報告 Aグループ1
セミナー報告 Aグループ2

1日目のプログラムを終え、部屋から見えた琵琶湖は橙色の夕日に染まり、湖面を小さな船がゆっくりと滑り、波紋が幾重にも広がっていました。
 2日目は、勝部さんの治療経過、そして最期の過ごし方について、消化器癌専門医の先生に助言をいただきながら検討しました。膵がんの典型経過や標準治療を調べる中で、今後学ぶべき知識が多いことを実感しました。発表会では、9班それぞれの物語に触れ、大きな刺激を受けました。
 「またどこかで会いましょうね。」
仲間と別れ、帰路につきながら、夏の日差しを反射する琵琶湖の輝きがいつまでも胸に残りました。

ここではグループディスカッションを中心に取り上げましたが、講義、ケーススタディ、キャリアパス講演、がん経験者の語りなど、とても充実した内容でした。1日目の夜には、参加者や指導医の先生方と夜を徹して語り合う時間もあり、今後につながる出会いに恵まれました。最後に、この貴重な機会を準備してくださった日本臨床腫瘍学会の皆様に心より感謝申し上げます。

東北大学医学部 6年
三橋 理名

セミナー報告 Aグループ3

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