医学生・研修医のための腫瘍内科セミナー

■医学生・研修医のための
腫瘍内科セミナー(MOS2023 in Summer)報告

セミナー報告 Hグループ

医学生の頃から腫瘍内科医を志していた自分にとって、唯一不安だったのが周りに腫瘍内科を目指す人が全くいないことでした。一人でも腫瘍内科志望の知り合いを増やすべく、 学生時代にボートの試合で何度も敗れた琵琶湖へ行くことを決めました。
 セミナー報告夏の琵琶湖は相変わらず何も考えられなくなるほどの暑さでしたが、会場に着いてみるととても涼しく快適で、がん免疫療法や遺伝子診断など、難しい内容のレクチャーもすんなりと理解できました。
その後のグループワークでは、がんと診断されてから治療を行い、そして乗り越えていくまで患者がたどる“cancer journey" に対して、腫瘍内科医の立場としてどう関わるか?というテーマが与えられました。エビデンスに基づいた治療選択肢は前提としたうえで、がん患者の背景や社会状況にも焦点を当て、患者にとって最適な治療とは何なのかをディスカッションしていく中で、実臨床においても患者の人間性を十分に理解し、適切なサポートを提供する重要性を再認識しました。議論が白熱するあまり、発表を準備する時間がかなり短くなりましたが、その中でもうまくまとめ上げてくれたHグループの面々には頭が上がりません。
また、1日目の最後に行われた懇親会では、普段なかなかお会いできないような先生方と交流できました。気さくな先生ばかりで、ついついお酒が進みすぎたような気がしますが、先生方ががんにかける熱い思いをたくさん聞けたのは本当に貴重な経験でした。
セミナー報告 2日間を通して、腫瘍内科へ進む人がたくさんいること、そして腫瘍内科へ進む道を支えてくれる人もたくさんいることを実感し、改めてこの科を選んで良かったと思えました。
 最後に、日本臨床腫瘍学会の関係者の方々やファシリテーターの先生方をはじめ、今回のセミナーの運営に携わった皆様に、この場を借りて厚くお礼申し上げます。今後もセミナーを通じて、一人でも腫瘍内科医が増えることを心待ちにしております。  

北播磨総合医療センター 初期研修医2年目
兼森 玄


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