医学生・研修医のための腫瘍内科セミナー

■医学生・研修医のための
腫瘍内科セミナー(MOS2019 in Spring)報告

セミナー報告 Aグループ

平成最後の3月、第2回医学生・研修医のための腫瘍内科セミナーに参加した。
 セミナー報告目の前には広大な琵琶湖、上階からは滋賀全体を見渡せるかのような絶景が望める最高のロケーションで、腫瘍内科に興味を持つ約60人の学生、研修医とともに過ごした2日間は、非常に充実したものであった。
先生方からの講義では、専門医制度や抗がん薬、副作用のマネジメントなどという一般的な知識だけでなく、それぞれの先生方の医師人生の歩み方、価値観を学ぶことができた。一口に腫瘍内科医といっても、スタイルは多種多様であることを実感できた。決まりきったレールがないことは不安につながりうるが、それこそが腫瘍内科医として歩んでいくことの醍醐味であると感じた。休憩時間がほとんどなくなるほど熱の入った講義であったが、全く疲れることなく興味深い話を拝聴した。
 がんサバイバーの天野さん、山崎さんからは、実際にがんと診断された経緯や治療中の不安、喜び、治療後の生活の変化など、実体験を伺うことができた。治療中のリアルな声、腫瘍内科医に求めるメッセージは、強く自分の心に響いた。
 グループワークでは、学生から研修医までの9名で、与えられたテーマに関して議論し、最終的にメッセージ性を持った発表を作り上げた。それぞれ不確実な知識ながらも、想像力を膨らませ、疑問点をともに共有/解決しながら話し合うことができた。
 セミナー報告今回セミナー前にはほとんど知っている人がいない状況で参加をしたが、新しく知り合った仲間や先生方と、夜遅くまで腫瘍内科、ひいては人生について語り合えたあの時間は、かけがえのないものであった。
 非常に充実した2日間であったが、強いて言えば今までこのような会になかなか参加できなかったことだけが後悔するところであり、学生/研修医の頃から参加できる後輩たちを羨ましく思う。このような会があればまた自分も積極的に参加させてもらえればと思う。
 最後になったが、このような会を企画してくださった臨床腫瘍学会の皆様、ありがとうございました。

虎の門病院 内科専攻医
山中 太郎


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