キャリアサポートについて

医療者には，「すべての活動は，患者の健康と幸福のためにある」という共通の理念があります。そして，患者さんの幸福を追求するためには，我々医療従事者自身が個人として， あるいはプロフェッショナルとしての充実感・幸福感を得られていることが必要です。

しかし，日本臨床腫瘍学会が行った会員への調査からは，多くの方が将来への不安や仕事とプライベートの調和の困難さを感じたり，充実感や幸福感が得られにくい環境にある，などの実態が浮き彫りになりました。昨今の医療現場は変化が加速し，人手不足も課題となっています。また，多忙さにより学ぶための環境や時間も取りにくく，研究への支援も 減少していると言われています。これらは，いわゆる業界として取り組むべき「キャリア上の悩み」です。

本学会では，医療者同士の支援力を高めるため，志のある会員が「キャリアサポーター（相談員）」として訓練を受け，キャリア上の悩みを抱える会員である「相談者」をサポートする体制を強化していく予定です。
サポート体制として，まずは「キャリア相談カフェ」の開設（トライアル中）と「キャリアサポートガイドブック」の作成・公開いたします。

このキャリア相談カフェやガイドブックをきっかけとして，本学会の会員のみなさんが会員同士の支援力を有効に利用し，ご自身のキャリアに更なる充実を感じ，そしてその充実感が集結することにより，臨床腫瘍学領域全体の成長とがん患者の幸福につながることを願っています。

キャリアエンパワーメント委員会

キャリア相談カフェについて

キャリアサポーターによるWEB上でのキャリア相談を実施するサービスです。 このサービスでは、相談者の話をじっくり伺うために　原則　相談者とサポーターによる1on1面談形式をとりますが（※）、会員同士のピアサポートなので気軽に利用していただきたいと考え、「キャリア相談カフェ」と名付けました。
キャリア選択において、ふと　誰かに自分の考えや悩みを聞いてもらいたい、考えを整理するサポート・ヒントがほしい、資格取得方法を知りたいなどと思った方は、ひとりで悩みを抱えず　このキャリア相談カフェを訪れてみませんか。
※ トライアルではサポーター実地研修のため、サポーターが2名入る場合もあり得ます

キャリア相談カフェ申込方法

利用規約（こちら）をご確認の上，以下リンクよりお申し込みください。
URL：https://jp.surveymonkey.com/r/career_cafe08
本サービスをお申し込み後，登録いただいたメールアドレス宛に開催日時含めたご案内をお送りいたします。

キャリアサポーター

キャリアサポーターは，皆さまと同領域で仕事をしてきた学会員です。
そのため，一般的なキャリアコンサルタントと比較して，この業界や領域の仕事の特徴についての理解が深いことが特徴です。
もちろん、サポーターとなるにあたり，2023年3月に　キャリアコンサルタント養成講座開設企業による研修を受講し，キャリア理論やキャリアサポートスキルなど、キャリア相談対応の基礎を学びました。
更に，この研修には，相談内容の守秘義務の理解も含まれており，サポーター並びに相談カフェ運営者等は，公益社団法人日本臨床腫瘍学会 プライバシーポリシー（個人情報保護規程）や後述するキャリア相談カフェ利用規約を遵守いたします。
また，このサービスでは，利用申込時に相談者が担当サポーターを都度選択する仕組みにしました。
例えば，身近なサポーター以外と話したいあるいは　似た経験を持つサポーターと話したいなど相談者は今の自分にフィットしていると思われるサポーターを選択して相談することができます。

キャリアサポータープロフィールは こちら

キャリアサポートガイドブック

「相談者」が「キャリア相談カフェ」をより有効に利用できるようにするためのツールとして、キャリアサポートガイドブックを作成しました。
本ガイドブックでは、キャリア理論をはじめ、心理学、カウンセリングが応用されており、キャリアサポーターは、このガイドブックをベースに訓練を受けています。本ガイドブックはJSMO選任のキャリアサポーターのみならず、職場にてキャリアについて相談される立場の方にとってもご活用いただける内容となっております。

ガイドブックには、「キャリアサポーター用」と「相談者用」がありますので、必要に応じてダウンロードしてご活用ください。
相談希望の方は予め相談者用ガイドブックに目を通しておくと、相談カフェの有効活用につながると思います。

尚、このガイドブックは、本学会の会員のためのものとして作成しましたので、原則として公開範囲を会員に限定させていただきます。

本ガイドブックをきっかけとして、本学会の会員のみなさんが会員同士の支援力を有効に利用し、ご自身のキャリアに更なる充実を感じ、そしてその充実感を持った医療者が集い、協働・共創することにより、臨床腫瘍学に携わる医療者の皆様の成長・発展につながることを願っています。