- 会員の皆さまへ
理事長レター Vol.18「暑中御見舞い」
暑中御見舞い申し上げます。
今年の日本列島の梅雨は各地で猛暑と大雨に悩まされました。九州を中心とした西日本では線状降水帯による短時間の集中豪雨により各地で土砂崩れや洪水が発生しました。被災された地域の方々には御見舞い申し上げます。
このところ、昨年と異なり新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行が下火になり、街では多くの人々はマスクを外した生活を取り戻しています。しかし、多くのがん患者や医療従事者は高温多湿の中で医療機関はもとより人込みでのマスク着用が欠かせない鬱陶しい日々が続いております。皆様には如何お過ごしでしょうか。
少子高齢化社会のわが国の社会保障制度を取り巻く環境には厳しいものがありますが、私たちが専門とするがん治療、中でもがん薬物療法はこのような環境下でも着実に進歩を遂げています。とりわけ免疫チェックポイント阻害薬を含む分子標的治療薬の開発とがんゲノム医療の進歩からは目が離せない状況です。当学会では新しい時代のがん医療を研究・・・開発し、これを実践・普及し、そしてそれを担う次世代医療人を養成するために、この1月から様々な活動に取り組んできました(表)
2023年度1~6月までの実施イベント・発刊ガイドライン |
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2023年度教育セミナーAセッション/Bセッション(1~12月) |
COVID-19関連 教育事業Webセミナー(4月) |
白血病ゲノム医療教育事業オンラインセミナー(5月) |
がん免疫薬物療法マネジメントセミナー(看護師向け)(5月) |
英語道場(6月) |
がん免疫療法ガイドライン第3版の発刊(3月) |
大腸がん診療における遺伝子関連検査等のガイダンス改訂第5版の発刊(3月) |
Onco-cardiologyガイドラインの発刊(3月) |
2023年度7月からの実施イベント |
Best of ASCO 2023 in Japan(7月) |
医学生・研修医のための腫瘍内科セミナー(7月) |
第3回,第4回 一緒に学ぼう 日本臨床腫瘍学会関連ガイドライン(7月,9月) |
第20回日本臨床腫瘍学会学術集会・市民公開講座(8月) |
がん免疫薬物療法マネジメントセミナー ベーシックコース(8月,9月) |
第2回ゲノム医療ことはじめ(9月) |
第2回白血病ゲノム医療教育事業オンラインセミナー(9月) |
「発熱性好中球減少症(FN)診療ガイドライン第3版刊行(10月) |
第3回エキパネ道場(11月) |
Best of ESMO 2022 On Demand in Japan(11月) |
さらに、専門医制度への対応やESMO、ASCOやアジア・オセアニア地域との関係を中心とした国際活動など様々な活動を行ってきました。会員の皆様には、新しいがん医療の研究開発はもとより、めまぐるしく変化する標準治療への対応、地域医療連携や専門医教育など様々な場面で多忙な日々を送られているかと思います。また、今年度は第4期がん対策推進基本計画がスタートした初年度となり、都道府県がん対策推進計画の策定やこれらの計画に対する現場の対応に関わる会員も少なくないと思います。当学会が皆様の活動に少しでもお役立てれば幸いに存じます。
このような中、「第20回日本臨床腫瘍学会学術集会(馬場英司会長)」が3月16日から3日間開催され、現地とウェブのハイブリッド開催により約6,000人の参加者があり、久しぶりに現地参加者が約4,000名を越え、学術集会時に行われた20周年記念事業と併せて大変盛会でした。御参加下さいました皆様にはあらためて御礼申し上げます。
次回、「第21回日本臨床腫瘍学会学術集会(岩田広治会長)」 は名古屋国際会議場で2024年2月22日(木)~24日(土)に開催予定です。現在、演題募集中(募集期間:2023年6月15日(木)正午~9月15日(金)正午)です。皆様の奮っての御応募をお待ち申し上げます。
皆様、時節柄どうぞ御自愛下さい。そして、当学会へのさらなる御支援と御協力を宜しくお願い申し上げます。
2023年(令和5年)7月吉日
公益社団法人 日本臨床腫瘍学会
理事長 石岡千加史