近年のプレシジョンメディシンの臨床実装に伴い、多くのがん患者がその恩恵を享受　できるようになりました。その一方で、プレシジョンメディシンの実践には、適切な患者選択や薬剤の適正使用、副作用マネジメントを実践できる医師や医療従事者の教育がますます重要になっています。
日本臨床腫瘍学会（当学会）では、プレシジョンメディシンの診療で中心的な役割を担う腫瘍内科医の教育に取り組んできましたが、腫瘍内科の専門医の育成はまだまだ十分　ではなく、都市部と地域との格差も問題として残っています。

また、プレシジョンメディシンを今後さらに普及させるためには、看護師や薬剤師など医療従事者がプレシジョンメディシンの正確な医学知識と実践的な臨床スキルを習得すること、さらに患者やその支援者、一般市民へのプレシジョンメディシンの正しい理解といっそうの啓発が不可欠です。

当学会では、このような現状を踏まえ、昨年より、医師、看護師や薬剤師をはじめとする医療従事者、医学生・研修医、さらに患者やその支援者、一般市民を対象に、「プレシジョンメディシンに関する包括的教育プログラム」を実施おります。本プログラムは、日本におけるプレシジョンメディシンの将来を担う重要な教育プログラムと認識していますが、一方、現状では参加者からの会費と当学会の通常予算だけでは、本プログラムを計画どおりに遂行できません。そこで、諸経費、御多難の折、誠に恐縮でございますが、本プログラムの趣旨にご賛同いただき、ご支援を賜りたく存じます。

本プログラムにご理解とご賛同をいただき、是非ご寄附をお寄せいただくようお願い申し上げます。　皆様からいただく寄附金につきましては、有効かつ適切に管理し、使用させていただきます。何卒よろしくお願い申し上げます。

公益社団法人　日本臨床腫瘍学会
理事長 南 博信
神戸大学大学院医学研究科・医学部
腫瘍・血液内科分野 教授

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